ピントを背景から被写体に合わせる方法

編集テクニック

エフェクトを使うことで、背景にピントが合っている状態から、被写体に合わせることができます。「プルフォーカス」と呼ばれる、カメラのフォーカスを同じカットの中で移動させる撮影方法ですが、エフェクトを使うことで、同じ効果を現すことができます。

エフェクトの「ブラー」を適用

エフェクトの「ブラー」を使います。

プロジェクトパネルのエフェクトから
「ビデオエフェクト」
「ブラー&シャープ」
「ブラー(ガウス)」
を選択します。
もしくは、検索で「ブラー」と入力すればすぐに出てきます。

 

ぼかしたいクリップにブラー(ガウス)エフェクトを適用します。

 

クリップを選択した状態で、ソースモニターのエフェクトコントロールを開くと「ブラー(ガウス)」の項目が追加されています。

 

ブラーの右横の数値を変更します。
数値が大きくなればなるほどボケます。
モニターを見ながら加減を調整しましょう。

 

調整できたら、
一旦エフェクトをオフにします。

 

マスクの作成

「不透明度」のマスク作成ツールを使用して、被写体を囲むようにマスクを描画します。

※使用するのは「ブラー」のマスク作成ツールではなく「不透明度」のマスク作成ツールです。

点をつないで被写体を囲んでいきます。

 

囲めると画像のように、囲んだ部分以外は黒くなります。

 

囲めたら境界線をぼかします。
ぼかすには、「マスクの境界のぼかし」を使います。

 

ぼかしハンドル(白丸)とマスク拡張の四角をドラッグして、鮮明な状態からブラーが適用された状態までの間のトランジションを滑らかにします。

 

囲めたら「反転」をクリックします。

<反転の項目は選択されてない>

<反転させる前>

 

<反転の項目を選択>

<反転させた後>

 

「ブラー」の調整

ブラーを設定します。まずは、背景から設定していきます。
背景はピントが合った状態から、ぼかすようにします。

はじめは、「0.0」にします。

 

ぼかしたいところでブラーの値を変えます。ここでは「50.0」にします。

 

トラックV2にビデオクリップを複製します。
AltキーもしくはOptionキーを押しながら上にドラッグすればできます。

 


 

V2のクリップのエフェクトを調整します。反転を解除して、ブラーのキーフレーム数値を逆にします。
背景は、0から50に設定したので、被写体の気球は、50から0に設定します。


つまり・・・

<トラックV2>
被写体(気球)のみの映像。
ぼかした状態からピントが合う。

<トラックV1>
背景のみの映像。
ピントが合った状態からぼかす。

この2段の組み合わせです。


境目が気になる場合は、「マスクの拡張」を調整して目立たなくします。
これで背景から被写体にピントを合わせることができます。

 

 

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