今ではカラー映画が当たり前で、モノクロ(白黒)映画を見る機会も少なくなっています。
モノクロ映画の中でも、一部に色をつけた「パートカラー」を取り入れた作品もあります。
「パートカラー」とは、モノクロの映像などの中で、一部分だけをカラーにしてその部分を強調させる表現方法です。
パートカラーは、一部分を強調したい時にはとても有効です。
この手法を使うことで、シーンをより印象的に見せることができます。
モノクロ映画の中のカラー
パートカラーを取り入れた映画で有名な作品といえば、
「シンドラーのリスト」(1993年/スティーヴン・スピルバーグ監督)
「天国と地獄」(1963年/黒澤明監督)
ではないでしょうか。
モノクロ映画ですが、「シンドラーのリスト」では赤い服の女の子が登場するシーンがあり、
「天国と地獄」では、煙突から赤い煙が出るシーンがあります。
それぞれとても印象に残るシーンです。
ちなみに、「踊る大捜査線 THE MOVIE」(1998年/本広克行監督)でも、煙突から赤い煙が出るシーンがあります。カラー映画ですが、そのシーンだけモノクロになります。
そのシーンでは、主人公の青島刑事が赤い煙を見たときに「天国と地獄だ」と言いますが、これは
黒澤明監督作品の「天国と地獄」のことを指しています。
パートカラーの手法は、映画やドラマでは赤色を残す印象がありますが、
某ビールのCMに使われたりと、商品を引き立たせるのにも有効です。
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