Premiere Proを使う上で、知っておいて欲しいことが「メディアキャッシュ 」の管理についてです。メディアキャッシュを上手く管理することは、安定して動画を再生することにつながります。
まずは「メディアキャッシュ」について
Premiere Proでは、ビデオ・オーディオを読み込むと、より高速にアクセスできるようにファイルのバージョンが処理されます。この処理により新しいファイルができますが、それらのファイルを「メディアキャッシュファイル」と言います。
一部のメディアタイプの再生を改善するために生成されます。
このファイルはPremiere Proの仕様上、自動的に必ず作られるデータです。
いつ作られるのかというと、映像や音声などの素材を初めて読み込んだ時です。
右下に「◯◯のピークファイルを生成中」や「◯◯を最適化中」の文字が青いバーとともに表示されます。これが表示されている間は、メディアキャッシュファイルが作られています。
「ピークファイル」というのは、音声波形に関するデータです。
このファイルがあることでオーディオに波形が表示されます。
①メディアキャッシュファイルを生成中は上手く再生されない
メディアキャッシュファイルが作られている間は、映像が上手く再生されなかったり音が出なかったりします。
再生しようとしても映像が表示されず
左の画像のように「メディアを処理中」と書かれた黄色い画面が表示されることもあります。
初めて素材を読み込んだ時は、メディアキャッシュファイルの生成が終わるまでは触らないようにするのが無難です。ファイルが生成されてから編集することをオススメします。
これさえ知っておけば、後はメディアキャッシュファイルの生成が終わるまで放っておけば良いのですが、実は、注意すべき”落とし穴”があります。
それは、メディアキャッシュファイルの保存先がどこかです。
②メディアキャッシュファイルの保存先でオススメの場所
メディアキャッシュファイルは、設定によって保存先を指定することができますが、
通常、設定を行わないと保存先はパソコンになります。
素材の数が多いと、メディアキャッシュファイルの容量も大きくなります。
すると、パソコンの空き容量が少なくなります。空き容量が少なくなると当然パソコンの動きも遅くなります。最適なパフォーマンスを維持するために、保存先は可能な限りハードディスクドライブに設定することをオススメします。
では、メディアキャッシュファイルの保存先の設定方法です。
メニューの「Premiere」から、
「環境設定」
→「メディアキャッシュ」
を選択します。
選択すると、新たに画面が表示されます。下の画像の赤枠の部分を設定します。
「メディアキャッシュファイル」と「メディアキャッシュデータベース」の2つの項目があります。それぞれ「参照」をクリックして、ハードディスクドライブを指定します。
保存先の設定は、素材を読み込む前に行いましょう。
この設定を行うことで、パソコンの空き容量を少なくなることを防げます。
ただ、保存先をハードディスクドライブにしてもメディアキャッシュファイルの容量は素材に合わせて多くなるので、結局はハードディスクドライブの容量を消費することになります。
そこで、重要になってくるのが、メディアキャッシュファイルの削除です。
③使っていないメディアキャッシュファイルは削除
メディアキャッシュファイル は自動で生成されるので、ファイルが溜まっていくことで、徐々にハードディスクドライブの空き容量が少なくなってしまいます。
なので、使っていないメディアキャッシュファイルを削除すると、最適なパフォーマンスを維持できます。
メディアキャッシュの項目にある、
「メディアキャッシュファイルを削除」
を選択します。
選択すると、左の画像が表示されるので、OKをクリックします。
これで、未使用のメディアキャッシュファイルを削除できます。
もし、メディアキャッシュファイルが必要になれば自動で再生成されます。
保存先をハードディスクドライブに変更するのを忘れないようにしましょう。
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